髙橋ひかるさんが行く
朝日プリンテック川崎工場、
体感!スペシャル見学会

〜世界に誇る高品質な印刷をかなえるヒミツを探る〜

朝日新聞の印刷をはじめ、幅広い印刷物を高品質で提供している朝日プリンテック。その色の再現力や仕上がりの美しさは、国際コンテストで世界第1位(※1)に輝くなど、世界レベルで高い評価を得ている。新聞印刷は、大量の印刷物を時間通りにスピーディーに仕上げることが求められる世界。その中でも高品質な印刷をかなえる朝日プリンテックのヒミツを探るべく、俳優・モデルの髙橋ひかるさんが川崎工場を訪れた。

※1 国際新聞カラー品質クラブの国際コンテストで2012年受賞

すごい! 
新聞が届くまでの舞台裏

最新設備を備えた川崎工場

川崎工場にやってきた髙橋さんを出迎えたのは、木村一隆工場長と見学スタッフの江頭昌愛さん。

髙橋「今日はよろしくお願いします」

木村「こんにちは。朝日プリンテックは全国9カ所に工場があり、朝日新聞を中心に毎日300万部以上を印刷しています。ここ川崎工場は、朝日プリンテックの中でも最大級の工場です」

江頭「川崎工場の屋上には太陽光パネルを設置し、一般家庭30軒ほどの電力を発電しています」

髙橋「発電した電力は工場で使われているんですか?」

江頭「はい。環境にも配慮した工場になっています。各現場では、実際に働くスタッフが案内します」

オフセット印刷のしくみを学ぶ

刷版の上でインキと水が反発するオフセット印刷の仕組みを実験で再現

新聞印刷は、大型の版胴とブランケット胴を高速回転させて印刷する新聞用輪転機が用いられる。川崎工場ではカラー用を2機、モノクロ用を3機、折機をセットにした新聞用輪転機が5セット稼動している。
 
野田ひなこ「髙橋さん、新聞印刷でカラーを表現するのに、何色使われていると思いますか」

髙橋「家庭用のプリンターだと、6色ぐらいインキを使っていますよね」

野田「実はたった4色です」

髙橋「え、それだけ?」
 
印刷に使われる色は、スミ(墨)、シアン(藍)、マゼンタ(紅)、イエロー(黄)の4色。色の三原色を応用し、各版のドットを重ねることにより、様々な色を再現している。
 
「オフセット印刷」とは、油と水が反発する(分離する)原理を利用した方式。記事となる文字や写真を焼き付けた刷版にインキと水をバランスよくなじませると、無地の部分(非画線部)はインキをはじく。インキが残った文字や写真の部分(画線部)をゴム製のブランケットに転写(オフ)してから紙に印刷(セット)する仕組みだ。

いよいよ工場内部へ

倉庫に置かれた新聞巻取紙。有事の際でも新聞を印刷できるように余裕をもって保管している。最大600本(A巻)保管できる

まずは紙を保管している紙庫へ。巨大なトイレットペーパーのような紙のロールが並んでいる。

江頭「この紙は、巻取紙と呼ばれる新聞輪転機で使用するものです。1本(A巻)の重さは約1.3t。約19㎞の紙が巻かれています。その長さは、ここ川崎工場から東京・皇居までの距離になります」

髙橋「そんなに!」
 
1本(A巻)は、おおよそ40ページの新聞7千部の量になる。川崎工場では建ページ(※2)に応じた紙幅の巻取紙を毎日80~110本使用する。
 
この巻取紙はいったん、傾斜紙庫へと運ばれて、そこからAGV(巻取紙無人搬送台車)というオートメーション化された荷台に載せられて各輪転機の給紙部に取り付けられる。

※2 新聞の記事や広告の紙面構成、または全体のページ数のこと

巨大な新聞輪転機

新聞輪転機の稼働を眺める様子

いよいよ建物の1階から3階を貫通して設置された大型の新聞輪転機の見学へと向かう。新聞記事や広告イメージを焼き付けた刷版を自動版着け装置(Tプレーター)で輪転機の版胴にセットする。
 
3階に着くと、輪転機レールフレーム部の紙がゆっくりと動き始めた。

説 章男「いよいよ夕刊の印刷スタートです」
 
少しずつ機械の音が大きくなり、滑り出した白い紙に何か色が載って変化していく。やがて轟音(ごうおん)が鳴り渡り、ものすごいスピードで新聞が流れていく。

髙橋「速い速い!(印刷されている面が)見えない!」

説「これでもまだ遅い方です。通常は1時間に6万部。最高速度では8万部(1秒間に22部、走行紙の速度は約43km/h)を刷ることができます」
 
ここで問題になってくるのは、巻取紙の交換だ。いちいち輪転機を止めるわけにはいかないので、紙が少なくなると新しい巻取紙に自動でつなぐ仕組みになっている。そのつなぎは、ほんの一瞬。さらに交換時に紙が重なったつなぎ部分は、自動的に排出する機能が備わっている。

検紙(検品)と工程管理

できたての新聞を取り出す。ここで色調や色ずれがないか確認する

輪転機で印刷された新聞は、1枚ごとの重なりをそろえ、折機の中で1ページ幅に折られた後、1ページの長さに断裁、もう1度縦方向に折りたたまれて、いつも手にする新聞となって整然と流れてくる。ここで人間の目で確認し、新聞の体裁や紙面の汚れ、色調、色ずれなど問題がないか検紙(検品)する。

説「検紙も私たちの大事な仕事です」

高速で印刷される中、色の調整などを行って品質を保つ。印刷はほぼオートメーション化されているが、こうした細密な部分はやはり熟練した人の技が必要になる。
 
髙橋さんも流れる新聞の中から、ボタンを押して1部取り出してみる。できたての新聞に思わず笑顔がこぼれる。
 
その後、新聞は各販売所の部数となるよう梱包(こんぽう)、仕分けされ、自動でトラックまで運ばれ、必要な梱包数がそろうと販売所に向けて発車する。これらに必要な情報は、梱包ごとに添付された宛名紙のバーコードで管理されている。

管制室では輪転機のスピードや社発時間など、印刷・輸送にまつわる全てを監視している

印刷工程から配送まで監視する管制室も見学。

髙橋「いっぱいモニターが並んでいるんですね」

久保田剛史「新聞社から送られてきた部数データを受信し、きちんと部数が合っているのか、印刷スピードに遅れはないかなど、印刷工程を監視しています」
 
トラックステーションではすでにトラックがスタンバイ。自動で仕分けられた新聞の束は、ランプ消灯で荷積み完了を知らせてくれる。

髙橋「いってらっしゃいー」

工場を出発するトラックに向かって元気に手を振って見送った。

地球にやさしい! 
すごい技術

古くなったローラーの表面の感触を確認

朝日プリンテックでは、印刷に関連する技術開発にも精力的だ。特に新聞製作で大きな課題になっていたのは消耗品だ。大型の新聞輪転機は、部品の交換と廃棄はコスト面でも多大となる。
 
そこで、朝日プリンテックは消耗品を減らすべく朝日新聞社と共同開発を始め、「ローラ再生装置」と「ブランケット復活装置」を完成させた。どちらも新聞技術賞(※3)を受賞するほど、業界では環境にやさしい革新的な開発だ。

※3 2020年より新聞協会賞技術部門は新聞技術賞に改称

まずは古くなったゴムローラーを髙橋さんに触ってもらう。

髙橋「(恐る恐る表面を触りながら)ツルツルしていて、少し硬さがありますね」

下川雄介「長く使用すると表面が硬くなり、印刷の品質に影響してしまいます。今までは表面のゴムを廃棄して新しいものに交換していました。しかし、このローラ再生装置に古いローラーを入れると約30分でふかふかの状態に戻ります」
 
腰ほどの高さの細長い装置のふたを開けると、ローラーをセットする場所の後ろに押圧用の金属ローラーがある。さっそく古いローラーを装置にセットして、スイッチオン。金属ローラーと一緒にローラーが回り始めた。

「ローラ再生装置」

30分待ったところで、装置から再生されたローラーを取り出してみる。

髙橋「もう見た目でマットな質感になったのがわかります!(触ってみて)弾力が違います!」

下川「金属ローラーとの間に特殊な溶剤を垂らし、ローラーに溶剤が均一に染み込むと、本来の機能がよみがえる仕組みです」
 
ローラーは輪転機でインキや水を均一に練って供給する重要な部品。新聞輪転機では、1セットに130~150本も取り付けられているため、再生できればコストと資源の大幅な削減になる。
 
「ブランケット復活装置」は、印刷で使い続けて薄くなったブランケットの裏側に特殊な樹脂を塗り、厚みを復活させる仕組みだという。
 
アイデアを形にするまで、開発チームを中心に何年も諦めずに取り組んだ。こうした開発力は、今では朝日プリンテックの強みの一つになっている。

四つの柱で! 
高品質な印刷を支える人々

朝日プリンテックでは現在「経営ビジョン2024」を策定し、取り組んでいる。その指針となる四つの柱「業務上災害ゼロを達成するために安全文化を醸成する」「お客様第一主義」「事業の拡大」「活力ある職場づくり」を実践すべく取り組んでいる社員にも話を聞いた。

工程管理は「安定発行」の司令塔

安定発行の大切さを説明する安澤憲一さん(中央)

工程管理の主な仕事は、「決められた時間を守るための監視と調整」「基盤となる正確なデータの作成と提供」だと教えてくれたのは、東京工程管理部工程主任の安澤憲一さん。工程管理は、新聞記事や広告から一つの紙面が作られて工場へ製版用のデータが送られるところから、工場で印刷された新聞が販売所に届くまでの、一連の新聞発行に関わる工程を管理する仕事だ。毎日時間通りに新聞を届けるために、正確なデータの提供を行い、有事に備えて準備や調整を行っている。
 
安澤「新聞印刷・輸送業務は、毎日同じというわけにはいきません。天候一つで変わります。そのため事前に対策をして安定発行を守れるようにしています」

お客様第一主義の「断らない営業」

事業拡大のチャンスについて説明する飯田智さん

東京営業部主任の飯田智さんは、部署に貼ってある「断らない営業」の言葉を昭和感があると思いつつも、心に刻んでいるという。
 
飯田「私どもは100社以上の協力会社があり、どんな印刷でも受注できる体制を構築しています。お客様からのご相談は決して断らず、もし多少無理がある場合でも我々の考えられる最善のご提案をしています」
 
事業拡大のチャンスも逃さない。

飯田「印刷業務だけではなく、商品化したローラ再生装置やブランケット復活装置の販売にも力を入れています。こうした地球環境に貢献した製品を世に出すことは、会社の理念である『印刷を中心に想いや情報をつなぎ、社会・文化に貢献する』にも当てはまると思っています」

美しい紙面をかなえる「品質管理」

色見本を見ながら各工場の紙面官能評価を髙橋さんにも体験してもらっている下川雄介さん(左)

朝日新聞の世界に誇れるほど美しい紙面を実現させるために、各工場の品質をどのように保っているのだろうか。教えてくれたのは、技術センター員である下川雄介さん。
 
下川「当社では朝日新聞社から受託している『朝日新聞紙面官能評価会』を年に10回ほど開催し、全国23工場が印刷した同じ紙面を色見本と比較して、その評価を各工場にフィードバックしています」
 
オートメーション化、デジタル化が進む新聞印刷でも、最後は人の目で色のバランスや美しさを評価することが大切だという。各部門の担当者が集まって行う紙面官能評価会は手間もかかるが、朝日新聞を印刷する全ての工場の紙面を見比べることで平準化と高品質を維持することができる。

見学を終えて

最後に、朝刊が終わった後に社員が入る風呂と夕刊に向けて休息をとる仮眠室を見学。
髙橋「お風呂は湯船もあって広々としているんですね!」
 
朝日プリンテックでは、障がい者雇用も積極的に行い、仮眠室のベッドメイキングなどのサポート業務を担当してもらっている。
 
これで川崎工場の見学は終了。

木村工場長「印刷会社のイメージは変わりましたか?」

髙橋「印刷会社にはすごい技術が凝縮されていることを肌で実感できました。本当に感動しました。新聞を読む時は、今日の体験を思い返して大切に読みたいと思います」

朝日プリンテックでは
採用を強化中

朝日プリンテックでは、新聞製作や印刷技術に興味のある探求心を持った方をお持ちしています。詳しくは、当社ホームページをご確認下さい。

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